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大会長挨拶

第72回関東支部研究発表大会(長野)の開催にあたり

 

公益社団法人 日本放射線技術学会関東支部
第72回関東支部研究発表大会
大会長 信州大学医学部附属病院 木藤 善浩

 

このたび、第72回関東支部研究発表大会を2025年12月6日(土)〜7日(日)に、ホテルメトロポリタン長野にて開催できることを、大変光栄に思っております。今回の大会テーマは「Beyond the Basics 〜次世代放射線技術への飛躍〜」です。

関東支部では、「きほんの基本のキホン」をスローガンとして掲げ、放射線技術の基礎の重要性を再認識しながら、日々の研鑽と実践を積み重ねてきました。10年前、長野市で開催された大会では「放射線医療の幹を育てる」をテーマに掲げ、赤沢宏大会長のもと、医療の基盤を支える人材と技術の育成について多くの議論が交わされました。そして今大会では、そこからさらに一歩踏み出し、育てた「幹」から次なる「枝葉」すなわち未来の発展へとつなげる「次世代技術」に焦点を当てます。

今回は、現場の実際に即した内容にも力を入れております。まず、日本放射線技師会と連携し、「タスクシフト・シェア」や「STAT画像」を主題とした合同シンポジウムを企画しました。放射線技術の分野では今後、業務の多様化がますます進んでいくと予測されます。こうした変化に対応するために必要な知識や技能、そして視点を、皆様と共に考える機会となることを願っております。

また、大会長企画では、私が代表幹事を務めております関東MR研究会から、つくば国際大学の坂井先生、茨城県立医療大学の五月女先生をお招きし、皆様が興味ある内容をセレクトしてご講演いただきます。さらに、教育講演では、信州大学医学部画像医学教室の藤永康成先生をお迎えし、MRIの臨床応用から今後の展望に至るまで、深く広いご講演をいただきます。初学者からベテラン技師まで、多くの方々に有益となる内容を予定しています。

特別講演(市民公開講座)では、1992年アルベールビル、1994年リレハンメルの両オリンピックにおいて団体金メダルを獲得し、「キング・オブ・スキー」と称された荻原健司氏をお招きします。ご講演では、トップアスリートとしての経験をもとに、「身体のメンテナンス」や心身の健康管理についてお話していただく予定です。医療従事者にとっても多くの示唆を得られる貴重な機会となることでしょう。

また、今回は参加者の皆様に楽しんでいただける企画も充実させました。実行委員が厳選したスイーツを味わいながら講演を聴講する“スイーツセミナー”や、情報交換会では地元の名物である打ちたての信州そばをご提供する予定です。参加者同士の交流を深める良い機会にもなるかと思います。

会場となるホテルメトロポリタン長野は、JR長野駅直結という抜群のアクセスを誇ります。ご参加の皆様には、大会の合間に善光寺など長野の歴史と文化に触れていただくこともおすすめです。

未来へつながる放射線技術の発展と、地域・世代を超えた交流を深める機会として、本大会が実り多いものとなりますよう、小島裕輔実行委員長をはじめ実行委員一同心を込めて準備を進めてまいります。多くの皆様のご参加を、心よりお待ち申し上げております。